W杯商戦のカギは「エモさ」 ヴィンテージグッズで ノスタルジー消費 を加速
記事のポイント
スポーツブランド各社は、過去の名選手や伝説的なスパイク、ヴィンテージユニフォームなどを活用し、ワールドカップと結びついた「ノスタルジー消費」を加速している。
ナイキやアディダスだけでなく、ロットやスビも文化・ファッション・ストリートカルチャーとの接点を強化し、サッカーをライフスタイル文脈で再定義している。
ワールドカップは単なる販売機会ではなく、ブランドが歴史や記憶を再編集し、若年層から往年のファンまでを巻き込む巨大な文化マーケティングの舞台となっている。
主要なスポーツウェアブランドは、ワールドカップを利用して、新製品をサッカーの歴史的ストーリーと結びつけようとしている。
そこには、1998年のワールドカップでロナウドが着用したスパイク「マーキュリアル R9(Mercurial R9)」にインスパイアされたスニーカー「クライオショット(Cryoshot)」を展開するナイキ(Nike)や、「バックヤード・レジェンズ(Backyard Legends)」キャンペーンに加えて公式試合球「トリオンダ(Trionda)」やスパイク「プレデター(Predator)」を押し出すアディダス(Adidas)が含まれている。
大会が北米に上陸するなか、これと同じノスタルジーの仕掛けが、過去のアーカイブから発掘されたサッカーユニフォームから、国旗のカラーやファンの着こなしをベースに構築されたワールドカップ仕様のカプセルコレクションに至るまで、ファッションコレクションの全域において姿を現している 。
バンク・オブ・アメリカ・グローバル・リサーチ(Bank of America Global Research)の新しい報告書によると、2026年のワールドカップは過去最大の規模になる見とおしであり、世界人口の75%が何らかの形でこのイベントに関わることが予想されている 。
米国時間6月11日から7月19日まで開催されるこの大会では、米国、カナダ、メキシコの3カ国にまたがり、史上最多となる104試合が行われる。ファッションブランドにとってこの状況は、古いユニフォームのアーカイブ、国旗のカラー、伝説的なスパイク、大会に沸いた過去の夏の記憶、そして数十年前のファンの着こなしといった、サッカーが持つ歴史の引き出しを活用する明確な大義名分 を生み出している。
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